第79回カンヌ国際映画祭で世界の熱い喝采を浴びた『黒牢城』が、ついに全国公開!主演の本木雅弘、共演の菅田将暉、吉高由里子、青木崇高、宮舘涼太(Snow Man)、柄本佑、オダギリジョー、そして黒沢清監督が都内で初日舞台挨拶を行った。

籠城する有岡城で発生した不可解な事件の謎に挑む主人公・荒木村重を演じた本木は「ようやく映画が公開された。作品は新たな航海に漕ぎだす。そして私の“後悔”も始まる。公開されてもなお、自分の後悔が止まないという連鎖、連鎖」とストイックな挨拶を決めた。

織田方の危険な軍師・黒田官兵衛役の菅田も「カンヌにも行かせていただき、やっと公開かという気持ちで、きっと僕も(自分の演技に)後悔はするんでしょうけれど、今はただただ楽しみです」と続ると、村重の腹心・荒木久左衛門役の青木は「初日を迎えて嬉しいです。僕は後悔ではなく“爽快”な気分でいかせていただきます!」とポジティブに韻を踏み、若き家臣・乾助三郎役の宮舘も「今日こうして初日を迎えられることを本当に嬉しく思ってます。こんな挨拶で“どうかい?”……失礼いたしました!」と無理矢理繋いで笑いを誘っていた。
一方、「撮影のエピソードで何かありませんか?」と本木から話を振られた柄本が「山の上みたいなところの撮影では朝7時くらいに着いた時に、今日は無理なんじゃないかと思うくらい寒かった」と舞台裏を紹介し始めると、MCの進行そっちのけで本木が話を引き取って「天候に左右されるそんなハプニングも面白味の一つ」などと語り出した。これに柄本が「本木さんのトークの回しが上手い!色々なバラエティ番組に出て番宣をしたからだ!」などとツッコむと、本木は「うるさくてゴメンね!」と反省するも、すぐに「青木さんはどうですか?」と司会さながらの捌きをみせて場内爆笑となった。

本木から「いかがですか、舘様は」と指名された宮舘は「合戦シーンのお昼休憩の時に、みんな甲冑を着たまま食事をいただいた。僕からしてみたらこれが絶景で。当時もこんな感じで皆さんは食べていらしたのかな、と思いながらお弁当いただいたのは凄く貴重な経験でした」と懐かしんだ。
海外での評価も上々で、エンターテインメント業界において最も権威のある業界誌The Hollywood Reporterでは「派手な殺陣や剣術アクションで魅せる従来のエンタメ時代劇とは異なり、言葉に重きを置いた密室劇・舞台劇のような重厚なスタイル」などと評された。それにちなんで、これまでの人生において「言葉で斬られた」と感じるようなグッと来た言葉をそれぞれ発表。

本木は撮影中に黒沢監督から聞いた「主人公をギリギリのところまで追いつめて突き落としてから解放する物語が好き」という言葉を挙げて「全ての黒沢作品に通ずる凄い言葉だと思った」と感心。菅田はそんな黒沢監督から「ホラーが似合う」と言われて嬉しかったそうで、本木は「確かに!読めないような恐ろしさが残る。静かな威圧感がある」と納得し「監督的にはどういう意味合いだったんですか?」と再びトークを回していた。

吉高は「昔おばあちゃんに『あんたは橋の下で拾ってきた』と言われて、それが衝撃でみんなに『私は拾われたらしいよ!』と言いふらした。それを今度はおばあちゃんが商店街の人から聞いたみたいで、物凄く焦って『違う!違う!』と。それが衝撃的でした」と笑わせた。オダギリはベートーヴェンの名言という「苦悩を突き抜けて歓喜に至れ」を金言にしていると言い、青木は本作で共演した渡辺いっけいからの「この歳でお酒が飲めるようなった」という驚きの発言に斬られたという。
宮舘は「本木さんから『舘様はカメレオン俳優』と仰っていただいて、そこで夢が出来ました。是非そうなれるように頑張ろうと。これから色々な作品に出会って、本木さんからいただいた言葉の意味を確かめながら」としみじみ力を込めるも、最後の最後に「自分で道を切り拓いていく努力をさせていただこうかなと……おめぇました(思いました)」と甘噛みしてしまった。

これに本木が「バラエティ担当に思われているようで、こういう風に自然に立ち振る舞える身体能力も高い!」などと甘噛みをフォローしようとするも、その横で吉高は「おめぇました!?」とツボってしまって大爆笑。「もう転びまくってるじゃん!」とお腹を抱えて笑っていた。