ベストセラー作家・湊かなえの集大成と評された渾身の傑作ミステリーを実写映画化した『未来』(5月8日全国公開)。4月23日には六本木蔦屋書店にて公開直前プレミアムトークイベントが行われ、主演の黒島結菜、共演の北川景子、そして瀬々敬久監督、さらに原作者の湊かなえが登壇した。

原作のある映画作品の公開直前イベントということで、映画館やホールではなくてリアル書店で実施。主人公・篠宮真唯子役の黒島は「今日は皆さんと近い距離でお話が出来るという事でとても楽しみです」と挨拶し、真唯子の教え子の章子の母・佐伯文乃役の北川も「劇場公開が近づいてきたという事で、みんなで『未来』について語れることを楽しみに来ました。原作を知らない方にも興味を持っていただく機会だと思うので色々なお話しが出来たらと思います」と呼び掛けた。
“未来の私からの手紙”が章子を支える力として描かれる本作にちなんで、これまで苦しい時期に救われた「言葉」を発表。黒島は「10代の頃にこの仕事を頑張りたいと上京してきたものの、上手くいかなくて辛いと思う時があって。家に帰るまでの道で母に電話した時に『いつでも帰って来れるんだから』という言葉をかけてくれた時に、自分には帰っていい場所があるんだという風に思えたのは凄く大きくて。頑張ってみようと思った言葉なので今でもすごく大事にしてます」と両親に感謝。北川も「この仕事をするかしないかを悩んだ時に私は17歳でしたが、『若くしてやりたいと思うことを見つけたことに自信を持つといい』という風に両親に言われたのはすごく心に残っています」とこちらも両親からの金言を挙げていた。

会場に集まった観客から集った質問に答えるコーナーを実施。「本作に関わったことで、『未来』という言葉のイメージに変化はあったか?」との問いに、北川は「私は小さい頃に被災したこともあって、未来というものは不確かであるという感覚がありました。当たり前にやって来たり繋がっていくものではなく、ある日突然奪われたり、損なわれたりするものではないかという考えが小さい頃からあって、未来という言葉に漠然とした不安がありました」というも、本作を通して「未来とはみんなが希望を持てるものではないかもしれないけれども、光の当たらない場所や困難な場所にいて未来に対して確かな希望も持てない人たちの救いに本作がなったらいいなと思いながら、撮影に取り組んでいました」と打ち明けた。

黒島も「未来とはよくわからないからこそ、良い未来や明るい未来を作るために今の自分の出来る事をやっていきたいと思えるようになった」などと変化を述べた。湊は撮影時等々でのキャスト陣の様子に触れながら「黒島さんや北川さんのようベテランの方を若い方が追いかけていって、それこそ黒島さん北川さんお二人の姿が、これからの役者さんたちが目指す未来なのではないかと思いました」と見事にまとめていた。
質問が読まれた方には、原作文庫本と劇中に登場するしおりが黒島&北川から直接手渡された。最後に湊と瀬々監督は本作の大ヒットを祈願し、北川は「皆さんの印象に残ってるシーンは原作に全部あると思いましたし、原作好きな方は本当に楽しいと思います」、主演の黒島は「苦しい内容ではあるけれど、この映画が一人でも多くの方の希望と未来に繋がったら良いなと思います」と5月8日の劇場公開に思いを馳せていた。