「汚そう」「何だか怖い」というイメージを払拭する、オシャレな場所に生まれ変わった渋谷区の公共トイレ。現在は観光地としても、国内外から注目されています。そんな渋谷区の公共トイレをご紹介するシリーズ、先日は【恵比寿編】をお届けしましたが、今回は京王新線沿いエリア、【幡ヶ谷~笹塚編】です。
幡ヶ谷公衆トイレ|アトリエのような落ち着く空間

こちらは京王新線・幡ヶ谷駅から徒歩10分ほどの公園にあるトイレ。広い空間にベンチが置かれ、トイレというよりも休憩所みたい。

訪問した日は、モノクロの写真が展示され、アトリエさながらの空間となっていました。

トイレは壁沿いに配置されていましたが、特に狭さも感じず、居心地良さそう。
トイレとしてだけでなく、交流の場としても、散歩途中のリラックススペースとしての利用もおすすめです。
▶詳細情報
【場所】東京都渋谷区幡ヶ谷 3-37-8
【デザイン】教授・マイルス ペニントン氏/東京大学DLXデザインラボ
2017年に東京大学着任のため日本に移住。以前はロンドンにあるロイヤル・カレッジ・オブ・アートで教鞭を執っていた。現在は、デザイン先導イノベーション分野の教授として、東京大学生産技術研究所のイノベーション研究所、DLXデザインラボの運営に尽力している。
笹塚緑道公衆トイレ|まるで和喫茶のよう!月とウサギがモチーフのトイレ

京王線/京王新線・笹塚駅からすぐの場所にあるこちらのトイレは、まるで和喫茶のような趣のある外観。満月を彷彿とさせる円盤、木のぬくもりを感じる円柱など、個性的。


すりガラスにはウサギが描かれ、月でウサギが遊んでいるよう。子どもトイレもとてもキュートで、小さい子でも入りやすい雰囲気が嬉しいですね。


男性トイレ、女性トイレ、多目的トイレの表記も素敵!
和のテイスト溢れるスタイリッシュなトイレは、見たら一度入ってみたくなりますよ。
▶詳細情報
【場所】東京都渋谷区笹塚1-29
【デザイン】建築家・小林純子氏
1967年日本女子大住居学科卒。田中西野設計事務所などに勤務した後、1989年設計事務所ゴンドラを設立する。1989年、四国坂出にて5億円をかけた新観光名所としての公衆トイレ「チャームステーション」を設計。公共トイレの設計を中心に活動を開始するように。
七号通り公園|まるで大福?肉まん?手を使わないトイレ

京王新線・幡ヶ谷駅から歩いて7分ほどの所にある、7号通り公園。その中にあるトイレはなかなかの存在感。見てください。この真っ白くて真ん丸なフォルム。初めて見た人は「なんだこれ!?新種の遊具?」と思ってしまいそう。

裏側に回ると、扉が2つ。

その横には液晶画面が付いているのですが、実はここに表示されるQRコードを読み込むと、手を触れなくても使えるトイレになるんです。訪問した日は、上手に接続できなかったのですが、扉を開けたり、便座のふたを開けたり、ということを声で指示できるんだとか。
もちろん手動でもできるので、スマートフォンを持っていなくても大丈夫。住宅街の公園に急に現れる謎の建造物。一見の価値ありです。
▶詳細情報
【場所】東京都渋谷区幡ヶ谷2-53-5
【デザイン】クリエイティブディレクター・佐藤カズー氏/Disruption Lab Team
JAAAクリエイター・オブ・ザ・イヤー・メダリスト、PEN クリエイターオブイヤー受賞など、さまざまなメディア作品で国内外の受賞多数。カンヌプロダクトデザイン部門審査員など、デザインやデジタル、プロモーションといった多種多様な部門の国際賞審査員を務める。
外観デザイン協力/quantum
設計デザイン協力/久保都島建築設計事務所
ボイスコマンド協力/Birdman
西原一丁目公園トイレ|自然を感じる洗練された空間

こちらは、京王新線・幡ヶ谷駅から歩いて5分ほどの場所。以前のトイレは近寄りがたい雰囲気があり、なかなか使いたいと思う人が少なかったそう。そのイメージを変えるべく作られたのが、こちら。清潔感溢れる外観で、公園の緑によくなじみます。

個室の壁には、樹木が描かれ、清涼感、開放感あふれる空間となっています。
思わずゆっくりしてしまいそうな、のびのびと過ごせるトイレ。ホッと一息つけるスペースです。
▶詳細情報
【場所】東京都渋谷区笹塚1-29
【デザイン】建築家・坂倉竹之助氏
日本大学理工学部建築学科を卒業後、父である坂倉準三が設立した坂倉建築研究所に入所する。1979年には坂倉インターナショナルを設立(1998年、坂倉アトリエに改称)。現在は。坂倉建築研究所代表取締役会長を務めている。主な作品は「ギャラリー・サカ」、「東京ミッドタウン」など。
今回ご紹介した4か所は、歩いて1時間ほどで回ることができます。のんびり散歩しながらトイレツアーしてみませんか?
▶トイレ情報
渋谷区公共トイレ情報