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【花が知りたい】vol.12:梅に似た花「シャリンバイ(車輪梅)」

【花が知りたい!】に立ち寄っていただき、ありがとうございます。こちらの記事では「街に咲く季節の花の名前を知っていたらいいのにな~」とふと思ったニュースネクスト編集部の1人が、写真とともに花の名前や特徴などなどを紹介していきます!今回は「シャリンバイ」。

こちらが「シャリンバイ(車輪梅)」。バラ科シャリンバイ属。東北地方南部~沖縄にかけて分布している、1~4mの低木です。花期は5月で、温暖な地域の海岸近くに生え、公園樹や庭木として植えられ親しまれています。耐潮性があるので、海岸沿いの公園に植えられていることが多いそうです。

今回私が見つけたシャリンバイは、道路の植え込みや街中の日当たりの良い場所に生えていたので、海岸の近くでなくてもその姿を見つけることができました。

「車輪梅」という和名の由来は、枝葉が車輪状に生え梅に似た白い花が咲くから、なのだとか。そのまますぎてなんだか可愛らしいですね。梅の花と同様に、シャリンバイの花もほんのりと甘い芳香がします。10~12月にはブルーベリーに似た、黒紫色の果実が枝先にびっしりとつくのだそう。

葉の表面は光沢が強く、葉先に向かって幅が最大になる倒卵形で、車輪状についています。葉と茎をつなぐ葉柄(ようへい)は通常、赤みを帯びます。よく見ると、葉の側面も赤色で縁取られている様子が確認できました。

ぴかぴかとしていて少し厚みのある葉には、触りたくなるようななんともいえない魅力がありますね。また、シャリンバイの樹皮は、奄美大島の伝統的な織物である「大島紬」の染料として利用されるのだそうです。

シャリンバイが風に揺れる姿を見ていると、どことなく海の近くの景色を想起します。樹によって葉の大きさや色や形がかなり違っていたので、よく観察しているとどんどん興味深くなる樹木でした。

街中で、膝から腰あたりにかけての高さに「梅のような花が咲いている?」と思った際には、ぜひ少し立ち止まって観察してみてくださいね。【花が知りたい!】vol.12は「シャリンバイ(車輪梅)」でした。引き続き、不定期で街に咲く季節の花を紹介していきたいと思います!

参考にした文献
林 将之(監修).ネイチャー・プロ編集室(編著).葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑.初版.ナツメ社.2014

mizu

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