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【花が知りたい!】vol.9:たくましく活躍する「ゼニアオイ(銭葵)」

【花が知りたい!】に立ち寄っていただき、ありがとうございます。こちらの記事では「街に咲く季節の花の名前を知っていたらいいのにな~」とふと思ったニュースネクスト編集部の1人が、写真とともに花の名前や特徴などなどを紹介していきます!今回は「ゼニアオイ」。

こちらが「ゼニアオイ(銭葵)」です。アオイ科ゼニアオイ属。原産地は地中海沿岸で、江戸時代に渡来し、現在は日本全土に帰化しています。花の形を“小銭”に見立てたことから、この名前が付いたんだとか。現在は観賞用に栽培されていますが、空き地などでは野生化していることもあります。

そして、花期は6~8月。今回見つけたゼニアオイは、土と砂利が混ざった道端にポンと独立して生えており、帰宅して調べてみると、季節外れの時期にたくましく咲いていたんだ!ということが分かり驚きました。

茎の付け根から葉先までの長さは大体60~90cm。葉には浅い切れ込みがあり、波打っています。ふんわりしたレタスのような質感の葉っぱは、見ていて飽きません。

ゼニアオイ属の植物がもつ粘液には消炎や去痰作用があり、古くからうがい薬などに利用されてきたそうです。またヨーロッパでは、同属のウスベニアオイがハーブティーとしても親しまれているそう。

花びらは5枚で、直径は3.5cmほど。花は茎の途中で、下から上へと順に咲き上がっていきます。メインの色は淡い紅紫色で、色の濃いすじが入ることで模様のように見える点が魅力的ですね。

また、雌しべの周りをたくさんの雄しべが囲んでくっついていることも、アオイ科の植物の特徴の1つ。今回観察した花は、くるりときれいにカールした雄しべが風車のような形になっていて、見ごたえがありました。

花期は6~8月なので、実際の開花時期はもう少し先になりますが、あたたかい気温の中ですでに開花しているゼニアオイもあるかもしれません。葉も花もよく見れば見るほどディテールが美しいゼニアオイ、街中で見かけた際にはぜひ観察してみてくださいね。

【花が知りたい!】vol.9は「ゼニアオイ(錢葵)」でした。引き続き、不定期で街に咲く季節の花を紹介していきたいと思います!

参考にした文献
藤井 伸二(監修).高橋 修(著).色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑.初版.ナツメ社.2014

mizu

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