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【独占記事】「芸能界に入って一番大変な仕事だった」LiLiCo、母国スウェーデンの名作映画『刑事マルティン・ベック』で翻訳家デビュー!

タレントで映画コメンテーターのLiLiCoが、母国スウェーデンの名作映画『刑事マルティン・ベック 超・特別版』Blu-rayで翻訳家デビューした。10月29日には横浜の老舗映画館シネマ・ジャック&ベティで落合寿和(本編字幕翻訳担当)とトークショーを行った。

20年ほど前からスウェーデン映画の字幕翻訳を担当する夢を持っていたというLiLiCo。本作においては本編字幕の監修に加えて、Blu-rayに収録されている音声解説、特典映像の字幕翻訳を担当した。
落合曰く、LiLiCoが担当した字幕翻訳は本編4本分の分量に相当するらしく、LiLiCoは多忙な仕事の合間を縫いながら、約1年半かけて翻訳作業に勤しんでいたという。
映画字幕の翻訳家デビューを飾ったLiLiCoは「昔からずっと言い続けていた夢でしたが、芸能界に入って一番大変な仕事でした(笑)。日本語字幕のデータを送信した時の爽快感は忘れられない。お酒が本当に美味しかった~!」と充実した表情。
副音声や特典映像は本編と違い翻訳用の台本がなく、翻訳するには耳で聴いて日本語に書きおこす必要があったという。ベテランの落合は「台本のない聞き起こしはその言語が堪能な人であっても難しい作業。僕自身、苦労することもある」と労っていた。
しかも本編は40年以上も前の作品。LiLiCoは「スタッフ&キャストは当時のことを思い出しながら語るので、どれだけ“う~ん、覚えていないなあ”というスウェーデン語を聞いたことか。多分50回くらいは耳にしたはず」と笑い飛ばしながら「その言葉をどれだけのバリエーションの日本語で表現するのか悩みました。お陰様で自分の日本語も上達した気がする」と翻訳作業の舞台裏を振り返った。
日本でも人気の原作シリーズは、本国スウェーデンでも絶大な人気を誇っており、テレビドラマ化されたりしている。その中でも今回Blu-ray化された『刑事マルティン・ベック』は超名作としてカルト的な評価を得ている。
LiLiCoは「スウェーデン人の友達に『刑事マルティン・ベック』の翻訳を担当したことを伝えたら『マジで!?』と驚かれた。それくらいスウェーデン国内では超有名作です。テレビシリーズも制作されていて、邦画で例えるならば『釣りバカ日誌』くらい国民的」と紹介した。
ちなみに『ミレニアム』など、スウェーデン生まれの小説は長寿シリーズ化が目立つが、「スウェーデンは極寒の時期が長いので、そんな長い冬を乗り越えられるような本じゃないとスウェーデン人は読まない。ぶ厚く、内容も濃くて複雑くらいの本が越冬にはちょうどいいから」とその理由を解説していた。
『刑事マルティン・ベック 超・特別版』Blu-rayは絶賛発売中。LiLiCoは「念願の字幕翻訳という仕事を達成したことでオトナになった気がする。改めて字幕翻訳の奥深さを知りました。本編の内容もさることながら、日本語字幕にも注目してほしいです」とアピールしていた。

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