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みんなで集まり“スキ”なことをいつまでも!全力で今を楽しむシニアライフの過ごし方

昨今、メディアには情報が溢れ、“趣味”と謳える娯楽は大体のことが手軽に始めることができる時代になっています。そんななか、自分の“スキ”なことに誠実に向き合い続け、仲間と共に作品を造り上げ、ひとつの目標にむかって団結するシニアがいることをご存知ですか?
周りに身近なシニア世代がいないと、なかなかその実情を知る手立てもありませんが、今回は東京都のとある市の同好会で“植物画”を描き活動する彼らに直撃取材を行いました!
この度、取材にご協力いただいたのは“植物同好会みちくさ”に在籍する皆さん。なんと丁度、1年に1度“文化祭”という名の植物画展示イベントがあるようで現地へ行ってみました。
文化祭は市役所に隣接する公民館で行われていて、植物画のほかにも、盆栽や生け花など様々な作品鑑賞が楽しめる展示イベント。

作品は会場に入ってすぐ鑑賞することができ、目を惹く植物画が並びます。

こ…細かい!植物画って葉や茎の線までこんなに忠実に描くものなの⁉という驚きが第一印象でした。それに鮮やかな色合い、写真や現物を見ているかのような絶妙な色の変化まで描かれています。

植物画は実際に現物を見ながら何日かかけて完成させるようです。写真で見てもその繊細さに圧倒されますが、直接作品をみて是非ともこのクオリティの高さに驚いてほしい!と感じます。
会場にきた人に話を聞いてみると、「知り合いが展示しているから観に来た」という女性もいました。また、隣に並んで画を見る筆者に「こんな小さくどうやって描くのかしらね~?」と話しかける人がいたりアットホームな空間だと感じました。

さらに中央には植物にまつわる雑誌が置かれていました。植物画についての解説なども貼ってあったので筆者のような初心者にも有難い心遣いがみえました。

入場する際にお渡しいただいたこちらのチラシは今回、出展している方々の紹介がされているようです。

しかもこのチラシは同好会に在籍する方が制作したものだとか。聞くところによると、皆さん“植物画”の本職とは別にそれぞれ得意なことがあり、出来ることを分担してイベントを創り上げているそう。
当同好会は、月2回(1回4時間)行われ、普段はお互いの作品を批評し合い、年1回の文化祭という展示イベントに向けて準備をするとのこと。その会の間もただ黙々と作業するだけでなく、おしゃべりをしながら楽しんでされるそうです。女性陣はお話をしながら、そしてその女性陣たちの元気なおしゃべりを聞いてるだけでも楽しいと仰る男性もいました。
今回、出展をされている福地さんに詳しい話を聞いてみました。

Q.植物画を始めたきっかけを教えてください。
「市の郷土館で夏の間、期間限定で専門の先生がいてちょっと行ってみようかな、と思いのぞいたのがきっかけでそこから20年弱続けています」
Q.植物画のどんなところに魅力を感じますか?
「ひたすら夢中になれること。夢中になった分、出来上がったときの達成感が嬉しいし、出来上がったものはやっぱりみんなに見てほしいと思いますね」
Q.同好会のメンバーとはプライベートでも会ったりするのでしょうか?
「たまに食事に出掛けたりもするし、いろいろなところに行ったりしますよ。紅葉だとか桜をみにいったりだとか。昔、お弁当を持って芝生の上でピクニックなんかもしました」
Q.この同好会は皆さんにとってどんな場所なのでしょうか?  
「行くと楽しいですよ。みんなに会える場所なんでね。ただただ黙々と作業するだけでなくわいわい話したりもするので…。それを聞くのもまた楽しみのひとつだったりします」
好きなものが同じもの同士、共通の話題で盛り上がり、それを通して仲良くなれるのも魅力のひとつなのかもしれませんね。
正直、この機会までは“植物画”というカテゴリーも知らない筆者でしたが、今回この展示イベントに行き、作品を鑑賞したり、出展者の声を聴いたことで、こんな素敵な集まりがあるんだと感激しました。
自分が出来ること、自分が好きなこと、続けられることを見つけるのは簡単ではありません。しかしこの同好会の皆さんのように素敵なシニアライフが送れるよう、“手に職”ではないですが“手に趣味”を見つけられるようこれから探していきたいと思います。

みちくさ同好会の皆さん

ETGGGMI

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